ペルーの刺身
【52日目2】 ペルー・リマ
「やあ寒いねぇ。いつ来たの?」
市街を歩いていると突然、流暢な日本語で話しかけられる。
見ると口ひげをたくわえた40がらみの男。日本語をしゃべってはいるが、外見はあきらかにペルー人だ。
“チャーリー”と名乗るその男は、初対面だというのに、まるで旧知の友人とでもいうように、親しげに話しかけてくる。
「ペルーは初めて? ペルー名物の“刺身”があるんだけどさぁ、食べに行かない?」
…このチャーリーとはまったく関係ないが、実は日本にも“チャーリー”と名乗る知り合い(日本人)がいて、やはり同じような口ひげをたくわえていたため、勝手に親近感を抱いてしまった。
ペルーの“刺身”とやらにも興味があり、一緒に食べに行くことに。
案内されたのはかなり大きな、しかし高級ではない庶民的な食堂。多くの現地人で賑わっていた。
チャーリーにビールをすすめられるが、昼間から酔っ払いたくないのと節約したいのもあって断り、お目当ての刺身だけを注文。チャーリーはビールと刺身を注文していた。
刺身の正体はというと、“セビッチェ”という地元料理で、魚介類を酢漬けにしたもの。独特のクセの強い香草が効いていて、刺身とは似ても似つかぬ代物だ。
いまいち口にあわないなぁと思いながらも、チャーリーの手前「まあまあだね」と言いながら食べる…。
と、ここまでは何の問題もなかったのだが、食べ終わり、いざ勘定となったところで、思わぬトラブルが……
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