日本語の通じる意外なところ?

【42日目2】 アメリカ・ニューヨーク州

ホテル探しの最中、道端にうずくまる不気味な男に話しかけられた私。

夜も遅いというのになかなかホテルが見つからず、焦っていたこともありついていくことに。

男についていく危険性よりも、こんな殺伐としたところを独りで歩きまわることの方に危険を感じていたというのもある。



男はかなり年配のようで、ヨロヨロと足取りもおぼつかない様子。

不気味ではあったが悪い人という感じはせず、むしろ安堵感すら覚えた。


数分歩いたところで、とある建物の前で男が立ち止まった。

男「ここじゃ。入りなさい」

言われるがままに中へ入ると、そこにはものものしい制服姿のいかつい男たちがいた。

彼らが「警察官」であり、そこが「警察署」であることは一目瞭然だった。

え?日本語の通じるところって・・・警察!? どういうこと?

試しに日本語で話しかけてみるが、もちろん通じるわけがない。逆に英語で質問攻めにされてしまった。

一体どういうことなんだと思いながら男を振り返ると、すでにそこに男の姿はなかった。


私も立ち去ろうとしたが、警察官が解放してはくれなかった。

警察官は何やらまくし立てたり質問を浴びせたりするのだが、悲しいことに私には何ひとつとして理解することができず、答えることができない。

近くでは手錠をかけられた黒人青年がうなだれるようにして壁に寄りかかっている。

机の上には彼の所持品らしき黒い鉄の塊が、冷たく鈍い光を放っている。 


意思の疎通がはかれないことに業を煮やした警察官は、あちこちに電話を駆け出した。通訳を探そうということらしい。

何度も何度もいろんなところにかけるのだが、こんな夜遅くではオフィスはどこも閉まっているのだろう、通訳探しは難航した。

署内は治安の面ではこの上なく安心だったが、長時間のフライトと時差ボケと緊張とで、私は心身共に疲れ果てていた。

堅いイスにずっと座っているのも辛いので、「仮眠させてくれ」と念じ続けていると、思いが伝わったのか「机の上で寝ててもいいよ」と言われた。

ありがたい!と早速机の上で横になったが、スチール製の机はひんやりと冷たく堅く、寝心地も最悪だ。それに、この異常な状況下では気の休まるはずもない。

初めてのアメリカ、初めてのニューヨークで、到着初日に場末の警察署の机の上で横たわっているという非現実的現実・・・。


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2005年12月21日 09:02

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