グランドキャニオンの頂上へ

【73日目2】 アメリカ・アリゾナ州

グランドキャニオンの謎の動物急遽引き返すことになり、下りて来たのと同じ道を今度は登ることになったのだが、これが結構辛い。

通常の山登りなら「登ってから下る」ところをこの場合は「下ってから登る」わけで、肉体的にも心理的にも相当堪える。

それに私は平坦な道なら何時間歩き続けても平気なのだが、登り坂は大の苦手。

ここまではわりと軽快に来たものの、実際には足腰に相当な負荷がかかっている。

下りと同じペースで登ったとして2時間。いや、かなりのハイペースで下りてきたから同じペースでなんて到底不可能。

坂道を転げ落ちるように下るのはあっという間だが、底から這い上がるのは非常に困難。

まるで人生の縮図だ。



途中、ロバのような動物に跨って悠々と頂上へと向かうお金持ちらしき人を羨ましげに眺めつつ、あるいは私と同じように地道に歩いて登っている人等と抜きつ抜かれつのデッドヒートを繰り広げる。

これもまた人生の縮図のようだ。

行けども行けども頂上は見えてこないし、足は棒のようになってくる。だが日没は近い。急がねば。


グランドキャニオンの頂上思うように足が動かなくなり、しばし休息をとっていると

「あと少しだ、がんばれ!」

と、抜きつ抜かれつしていた欧米人の男が追いつき、励ましの声をかけてくれた。

お互い見ず知らずの相手だが、同じゴールを目指す者同士、奇妙な連帯感があった。


最後の力を振り絞り、必死でまた欧米人に追いつく。

そして最後は二人一緒にゴールイン。

「やった!」「やったぞ!」


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2006年07月14日 11:43

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