海外旅行中の犯罪被害を最小限にとどめる方法

Q読者さんからの質問ではないのですが、とても大切な(命に関わる)ことなので書いておきます。南米コロンビアで起きた日本人バックパッカー殺害事件に関連して。悲劇を繰り返さないためにも。

どんなに高い志を持っていたとしても、貴重な体験であっても、生きて帰って来られなければ意味がありません。

(カオル)



A南米の危険度については何度か書いてますが、それを実証するかのような事件が起きてしまいました。

被害者は世界一周旅行中の大学生で、事件当時すでに9ヶ月目。26カ国を訪れていました。南米を旅するのには十分な経験を積んでいたかのようにも思えます。

ところが、それなりの経験があったが故に油断・過信したのか? 南米での彼の行動は間違いだらけでした。


間違いその1

それだけの経験があったのなら、コロンビアが南米一(=世界一)治安の悪い国だということくらいは承知していて然るべきで、ましてやメデジンなど麻薬組織の巣窟なのだから輪をかけて危ないに決まっています。つまり、"世界一危険な都市"と言っても過言ではない。

そんなところへわざわざ行くこと自体がまず間違い。

私もそこそこ危険なところへは行っていますが、誰もが口を揃えて危険だと言うところへは行っていません。一応コロンビアも行ってはいますが、穏やかなリゾート地のみです。

間違いその2

そんな超絶危険な街で「歩きスマホ」していたことも大間違い。
※事件の記事にはそのような記載はありませんが、状況的にそうだったとしか思えませんし、他の情報ソースからも明らかになっています。

治安の悪い地域では人前でスマホやタブレットを取り出すことすら避ける(持っていることを知られないようにする・周囲に目を配り隙を見せないようにする)べきで、「歩きスマホ」など論外。

私なら全感覚を総動員して、1秒たりとも気を抜かずに、10メートル歩くごとに後ろを振り返るくらいの警戒をしていたと思います。そもそも行きませんけど、もし間違って行ったとしたら。

間違いその3

最大の過ちは、強盗を追いかけて盗られた物を取り返そうとしたことです。

このような場合には、絶対に「抵抗しないこと」が常識かつ鉄則。私など(強盗に遭うことを想定して)サッと差し出して見逃してもらうための現金数十ドルを常時持ち歩いていたくらいです。

たまに逆に「やっつけてやった」という武勇伝を自慢げに語る旅人もいますが、それは単に運が良かっただけの話で、その行動自体は愚かで誤り。たとえ相手が弱そうに見えたとしても、抵抗しない方が賢明です。いくら腕っ節に自信があっても(武道の達人でも)、銃器や刃物に勝てるわけありません。


死者に鞭打つわけではないけれど、これはもう単に運が悪かったというのではなくて、起こるべくして起きた事件と言わざるをえません。

今の時代、スマホが大事なのはわかります。旅行記をブログやフェイスブックに書いていれば(実際、彼は書いていました)尚更でしょう。

でも、スマホやタブレットなんていくらでも買い直しがきくものだし、データもクラウドにバックアップしておけばいつだって復元できます。命がけで取り返すほどのものじゃありません。


教訓 - 犯罪被害を最小限にとどめる方法

南米に限らず、すべての国・地域に共通して言えることですが、

・誰もが危険だと言う場所には近づかないこと。
・「歩きスマホ」はしないこと。
・強盗には抵抗しないこと。


あと、これは憶測に過ぎないのですが、被害者はネット情報に頼りすぎていたように思えてなりません。そうでなければ、経験のわりに初心者のような行動をしていたことの説明がつかないので。

Googleマップや検索やSNSは確かに便利だけれど、現地にいるのなら現地人や旅行者から生の声を聞いて情報収集するべきです。その方が(ネット情報より)信頼性が高いからです。スマホなんか見なくても、道がわからなければ(知りたいことがあれば)いろんな人に聞きまくればいいだけのこと。

それをしないでネットにばかり頼りすぎていると(自分が知りたい情報しか見ないので)情報が偏り、情報の少ない場所では身動きが取れなくなってしまいます。スマホがなくなったらそれこそ一大事でしょう。また、五感を使ったコミュニケーションをしないでいるとその場の微妙な空気を察知する能力(直感)も磨かれません。

ネット情報だけでもそれなりの旅はできるにしても、真の「旅力」はあまり身に付かないだろう、ということです。

2017年02月04日 23:03

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